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賃貸アパート経営者向けの不動産融資の特徴

賃貸アパート経営者向けの不動産融資については、老朽化と不景気による賃料の引下げ等、環境悪化要因を加味した資金収支で約定どおり返済が継続できるか否か常に把握しておく必要があります。近年、不動産会社が「賃貸不動産」建築の際に10~30年の家賃保障を行うサービスを提供するケースがあります。不動産会社も顧客獲得の目的から積極的にPRしていますし、金融機関側も収入における不確定要素が補完できることから積極的に活用しているケースもあります。しかし、当該サービスを提供するために建築単価を通常よりも割高にしたり、保障期間中であっても、一定期間(6ヵ月等)賃借入が不在の状態が続いた場合は賃料を見直す等の契約条項を盛り込むなど、利用者側に不利になるケースもあるようですので留意が必要です。

また、当該不動産会社が家賃保障期間中に倒産したり、保障を履行することができなくなるリスクに関しては、一般事業会社同様に審査、確認することも必要になります。また、一般的には、貸出から5年程度までは計画どおりの資金収支で運営されるケースが多いのですが、年月がたつと同時に物件としての魅力も低下する一方で、近隣に新しい物件が建築されるなど競合も増し、想定された資金収支を維持できなくなるケースも多くなります。不動産賃貸物件に対する融資のみめ取引先に関しては、以下の内容を適切に把握できるよう日々のモニタリングを徹底するとともに、返済が困難になった要因を明確に見極め、長期的に経営を維持できるか否か適切に判断しなければなりません。

①賃貸物件の概要および近隣の同質物件の有無、賃貸料の相場

②対象物件が100%稼働した場合の資金収支による返済可否の検証(当初融資時点の計画も参照にする)

③現在の入居状況および近隣相場も加味した現時点による資金収支によ。る返済可否の検証

④上記③を基準に借入金に対する返済可能額の算定と中長期的な改善パターンの検証